千葉県佐倉市にある、”DIC川村記念美術館” に行ってきました
DIC川村記念美術館(https://kawamura-museum.dic.co.jp/)はDIC株式会社が関連企業とともに収集してきた美術品を公開している施設です。佐倉市のDIC総合研究所の敷地隣に作られた、庭園の綺麗な施設の存在は以前から知っていたのですがなかなか行く機会がなく、今回7月3日より再開したとの情報と、入館が完全予約制で人数を絞りコロナ対策をおこなっている、とのことだったので見学してきました。
DIC株式会社はご存じない方もいらしゃるかもしれませんが、旧社名を大日本インキ化学工業株式会社といって、明治40年代に印刷業の急伸を予感した創業者川島喜十郎が川村インキ製造所として起業し、その後日本に伝えられたオフセット印刷のインキの製造販売に乗り出すことで成功し、今や、印刷インキ・有機顔料などでは世界トップシェアのグローバルな化学メーカーです。
以前、仕事で印刷物を扱っていた時は、印刷物の色決めをするときは ”ディックの〇〇番で” とDIC(ディック)のカラーガイドチップを使って打ち合わせしてたほど、色決め時にはあまりにもフツーにやってましたね・・・
”色”は見ている人の見え方、使っているティスプレーの再現性によっても変わってきてしまいますので、共通の基準を作らないと、”こんな色じゃなかったー!” 的なことになってしまいます。そんな ”物差し” をいち早く作り上げたのもこの会社だったんですね。
さて、庭園内にはところどころに芸術作品が展示されています。
池では白鳥や水鳥が優雅に遊んでいますね・・・
美術館内は撮影禁止なので画像をお伝えすることはできませんが、レンブラント、シャガール、ピカソ、レオナール藤田、マーク・ロスコなどの作品が、こじんまりながらゆっくりと鑑賞することができました。
同社の”コレクションの成り立ちについて” こんな記載があります。
設立者である川村勝巳(1905-1999)は、大日本インキ化学工業(DICの旧社名)創業家の2代目社長として戦後の昭和時代に経営の舵取りをした人物です。ビジネスに身を投じる合間、彼が大切にしていたのは、ひとり絵と語らう時間でした。やがて、その喜びを世の人々と分かち合いたいとの想いから美術館構想を抱き、作品収集を本格化させたのは1970年代初頭のことです。
彫刻家・飯田善國らの助言を得て、未だ広く紹介されていなかった同時代作家の作品や、当時ヨーロッパで評価され始めたアメリカの現代絵画を早い時期に入手し、国内でまとめて見る機会が少なかった20世紀美術のコレクションを充実させました。
利益の為だけでなく、サステナビリティと社会貢献を推し進めるDICグループに “こあっぱれ!”