“黒の奇跡” 国宝 “曜変天目(ようへんてんもく)” を見てきました
展示場所は東京駅から歩いて5分ほど 皇居に近い明治生命館1階にある “静嘉堂文庫美術館” です・・・

重要文化財になっている 重厚な造りの ”明治生命館” は昭和9年から3年7カ月をかけて建てられたそうで まさに激動の昭和史を乗り越えてきた建物なんですね・・・

その裏側に美術館はありました・・・

もとから美術品の知識には疎いもので 事前に少し下調べをして出かけたんですね・・・
”天目(てんもく)” とは日本では茶の湯で使う “抹茶茶碗” のことで・・・中国では鉄質の多い “黒い釉薬がかかった陶器の総称” らしいです・・・
“黒釉茶碗” のうち 変化に富み最も貴重とされているものが “曜変天目” だそう・・・
12世紀ごろ中国福建省の健窯(けんよう)で焼かれたものらしく詳しいことはわかっていない・・・
世界で現存しているのは3碗(静嘉堂 大阪の藤田美術館 京都の大徳寺塔頭龍光院)ですべてが日本にあり国宝となっていて その中でも光彩が鮮やかなのがこちらの ”稲葉(いなば)天目” なんだそう・・・

こじんまりした室内には想像以上に鑑賞客が多く 少し前にテレビで取り上げたことも影響しているのかも知れないですね・・・

“禾目(のぎめ)天目” は焼成の条件によってできるんだそうです・・・

”重要文化財”指定の ”油滴天目” ・・・

その他 岩崎弥太郎の弟の “岩崎弥之助” とその子供の “岩崎小弥太”が所有した美術コレクションの管理部門である ”静嘉堂文庫” が所有する美術品が約70点展示されていました・・・



他の展示品はスマホによる写真撮影はOKという事だったのですが 目玉の “曜変天目”は一切NG・・・(よって画像はありませんので ”看板” でお茶濁し・・・)
“自身の目でご覧ください”・・・との配慮なんでしょうか・・・


製造方法から作者 伝来 ・・・ 現代に至るまで謎の多い”曜変天目”だそうですが 心に響いたのは 他の天目とは異なる明らかな “美しさ” もそうですが 室町という時代からも “天目茶碗の最高峰”として位置づけられていたという・・・
いつの時代でも美と感動のポイントは同じだということなんですね・・・